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津波の対策


津波について
2014.6.22
2011年3月11日に、東日本太平洋沖のマグニチュード9.0の巨大地震によって、三陸沿岸、仙台湾、福島沿岸などに巨大な津波が襲来し、甚大な被害をもたらしました。電気も電話もストップする大災害では、TVの警報も携帯電話からの情報も入手不可能です。緊急時、被災直後には災害支援サイトは何の機能も働かない。このような有事では一般国民の自然災害に関する基礎知識と普段からの適切な避難訓練が重要であることが、3.11の大きな教訓でした。

東北大学津波工学研究室
http://www.tsunami.civil.tohoku.ac.jp/hokusai3/


 (中央防災会議等関係資料)

津波対策としての防潮堤及び対策
2014.6.22
 釜石では総額1200億円を投じた湾口防波堤も巨大な引き波で大型のケーソンが海底の捨石マウンドとともに海中に崩れましたが、津波高さの軽減には効果があったと報告されています。(国交省港湾研究所)
 復興中の三陸海岸、仙台湾、福島県沿岸には合計延長400kmの防潮堤の建設計画が進められています。
 防潮堤には盛土作りで厚さ50cmほどのコンクリートブロック張り「傾斜堤」、重力式コンクリートの「直立堤」、海側が直立堤で背後が盛土の「直立堤(半傾斜堤)」等があります。
 天端高さは100〜150年程度に1度襲来すると想定されるレベル1(L1;地震のレベル1,2とは異なるのでまぎらわしい)津波高さ+1mとされ、3.11のような巨大津波は想定から除外しているのが現状です。(中央防災会議資料など)
 ただし、防潮堤・津波堤防の設計指針では、レベル2津波の越波を考慮し、裏法(陸地側)の洗掘防止(矢板や舗装など)を行い、ねばり強い構造とする方針が明記されました。
 また、防潮堤は既存程度の高さに復旧し、市街地、住宅地全体を津波計画高さ以上に嵩上げする地域再生を選択した女川町などの市町村もあります。


 設計津波の設定作業に関する模式的グラフ


 設計津波を設定する単元についての模式図
 (国交省ほか)

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