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トンネルの構造計算 


トンネルの支保工耐力計算
2022.6.1
 一般的地山や環境下では、山岳トンネルの支保構造は地山区分による標準設計が行われている。
 山岳工法(NATMや矢板工法)トンネル設計における構造計算として、坑門工の面壁や抱き擁壁の構造計算、土圧が過剰になる箇所の覆工配筋計算がある。
 覆工配筋計算には、覆工と地山の弾性関係をばね定数で代表させてフレーム計算が行われる(ばね定数は道路橋示方書下部後編にある構造物の幅による地山の弾性係数の低減式で求められる)。これは確認や検査が容易な方法で、土木設計的には常用される汎用計算ソフトを使う手法であるが、地山とトンネルの関係を単純化しているため、有限要素法等の適用による構造計算の検討論文がいくつか公表されている。

補助工法の設計計算
2022.6.17
・山岳トンネルでは天端の安定、支保工脚部沈下対策、膨張圧や過剰な土圧の対策検討、インバート設計等が行われている。
・補修・補強工設計に伴う構造計算
 1)はく落対策;1個のコンクリート塊の重さ上限 50kgf(500N)
 2)プレキャスト板によるライニング工法;フレーム計算

・長尺鋼管先受け工(パイプルーフやAGF)
 パイプルーフの式に準じて、鋼管にかかる土圧を算定し、鋼管の径や断面性能、打設ピッチを変えて、鋼管に発生する軸力、モーメントから圧縮・引張りの縁端応力を求めて、鋼管の許容強度を確認する方法がある。
 この場合、土荷重はTerzaghiの土・岩荷重の式を横断面二次元から奥行(縦断方向)を考慮した三次元に拡張した算定式を用いる。

 

 

 

 Terzaghi トンネル地圧理論の三次元拡張

 AGF等の長尺先受け工の三次拡張地圧を考える場合は、横断方向のゆるみ幅(b)と縦断方向のゆるみ幅(d)は下図のような範囲を想定します。
また、先受け効果を検討すると土圧のかかる幅はこれより狭くなり、これを考慮して、検討する先受け部材(鋼管等材質、管径、肉厚、地山挿入長さ、打設ピッチ)にかかる曲げモーメントを計算して、許容耐力をクリアする事を確認します。

 

 


 また、先受け工の地中での断面から地山との「ばね定数」を求めて、フレーム計算を行い、設計計算とする方法がある。代表的、鋼管のサイズやピッチで、既往のグラフで選択・設定、照査できる手法も提案されている。

参照;
1)土木学会 トンネルライブラリー10 プレライニング工法 平成12年(2000年)6月
2)土木学会 トンネルライブラリー20 山岳トンネルの補助工法 2009年度版
3)ジェオフロンテ研究会 注入式長尺先受工法(AGF工法)技術資料(六訂版) 2012年3月
 

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