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一般物理学


物理学の歴史 力学
2026.8.12
ブルーバックス 物理学天才列伝(上)ガリレオ、ニュートンからアインシュタインまで ウィリアム・H・クロッパー著(※) 水谷 淳訳,
講談社,453pから概要および抜粋
(※)Great Physicists  The Life and Times of Leading Physicists
     from Galileo to Hawking  by William H.Cropper (2001)

第1部 力学

第1章 天空の仕組み ガリレオ・ガリレイ
 物理学から形而上学を排除し、科学(物理学)では観察が不可欠で最も重要だと初めて説いた人物が、ガリレオ・ガリレイだった。彼は、天体、振り子、斜面をころがる球や自由落下する球、投射体の運動を初めて研究し、その観察結果を比例や比率という数学の言葉にまとめた。さらにその実験データを理想化し「慣性の法則」を導いた。また、新たに発明された望遠鏡を使って、金星の満ち欠け、月の山脈、太陽の黒点、木星の衛星を目にし、これらの天体観測から太陽が宇宙の中心に位置するとする天動説を唱え、ローマキリスト協会(バチカン)から弾圧された。本書では、ガリレオの交友関係、宗教裁判のいきさつ、ガリレオの発見や著作における論理について記述されている。

第2章 取り憑かれた男 アイザック・ニュートン
 ガリレオは1642年に世を去った。同じ年、偉大な後継者、アイザック・ニュートンが生まれる。ニュートンはガリレオが築いた土台の上に、質量、運動量、力の概念、そして運動の三法則に基づく力学体系を構築した。ニュートンは彼の力学体系を代表作「自然哲学の数学的諸原理」(プリンキピア)に幾何学言語と詳細な図版で記述した。その力学を記述するための数学言語(現在の微積分と密接に関連した「流率法」)も発明したが、歴史のいたずらによってその言語自体はほとんど使われなかった。
 ニュートンの力学は計り知れないほど重要だった−今でもそうで、地球上の物体や、さらには惑星、恒星、銀河にも通用する。ニュートンの万有引力の理論全体を貫いている考え方が、天体を含め大小あらゆる物体は、単純な逆2乗則に従う力で引き合うというものだ。また、現在の工学の多くが彼の力学体系や続く研究者による拡張理論の恩恵を受けている。
 ガリレオとニュートンは、現代物理学を切り開いた。二人は我々に、物理学というゲームのルールと、物理世界は理解可能であるという確固たる信念を与えてくれたのだ。


熱力学の歴史
2026.8.12


ブルーバックス 物理学天才列伝(上)ガリレオ、ニュートンからアインシュタインまで ウィリアム・H・クロッパー著 水谷 淳訳,
講談社,453pから概要および抜粋

第2部 熱力学

 第3章 2人の革命家の物語 サディ・カルノー
 第4章 闇の面 ロベルト・マイヤー
 第5章 神聖な取り組み ジェームズ・ジュール
 第6章 統一性と統一者 ヘルマン・ヘルムホルツ
 第7章 科学界の名手 ウィリアム・トムソン
 第8章 エントロピーへの道 ルドルフ・クラウジウス
 第9章 最も偉大な単純さ ウィラード・ギブス
 第10章 最後の法則 ヴァルター・ネルンスト

 第2部「熱力学」は、本書本文の40%のページを占める力作となっている。熱力学は産業革命を支えた蒸気機関やその後の化学工業の理論としても重要で、1824年のカルノーの「火の原動力に関する省察」からネルンストの熱定理(1920年ノーベル化学賞)までが扱われている。
 本書では、ジュール、ヘルムホルツ、トムソンらの重要な貢献が記述され、ギブスの熱力学の理論的研究がニュートンのプリンキピアに相当すると高く評価している。
 スコットランド人のトムソンは熱力学のほか多岐にわたる理論的研究をし、ことに大西洋横断通信ケーブルの敷設に、装置設計やケーブル理論で大きく貢献し名声を博した。また、トムソンと同時代に、工学者マックオーン・ランキンは、その理論は生き残れなかったが、熱力学の理論的研究に参入していた。

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