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地質学とは?


地質学の歴史
2014.12.1
 地質学の歴史は、アリストテレスらの哲学者によって山や海、ひいては地球や宇宙の形成史を研究することに緒をおきます。17世紀にステノによって地層累重の法則が提唱され、以後、ヨーロッパで科学(博物学)となり、産業革命のイギリス、その後のドイツ、アメリカにおいて発展しました。

 19世紀〜20世紀にかけて、示準化石による相対年代の提唱、放射性元素測定による絶対年代、地質年代区分の深化、地層の削剥と不整合の認識、各国の広域地質分布図および地域詳細地質図の作成、断層や褶曲・横臥褶曲および造山運動を研究する構造地質学、偏光顕微鏡による岩石記載学、微小部精密化学分析装置EPMAや高圧実験による鉱物学・岩石学、資源開発のための金属及び燃料地質学の発展が行われて来ました。



 始生代枕状溶岩(上麻生博物館)

 現代の地質学は、第二次世界大戦以降、海洋地質学が新しい知見をもたらしたため、各地球科学を包括する造山運動論、地質構造形成学(テクトニクス学)について、当初の地向斜造山運動論を経て、プレートテクトニクスと地震地質学(活断層、海溝付加帯)に発展し、今や地球のコア、マントルを含む地球全体のプリュームテクトニクス理論へ進化を続けています。

 日本地質学会公式HP
 http://www.geosociety.jp/

従来の地質学の活用と今後の重大課題
2014.6.21
 一般地質学は地学の一分野とも言える総合的な地質学。地史学、古生物学、層位学、構造地質学、第四紀学、岩石学、鉱物学を総動員して、地質図・地質層序・地史の作成と編纂を行います。
 各学問の基礎知識を習得し、地質調査や化石同定、岩石記載法を習得すると未知の地域の地質図、地質解説書を作成する力を得ることになります。
 地質学科ではかつて一般にこのような教育がなされました。このような地質図は各種の開発行為、建設事業、土木・建築設計、環境保全事業の基礎資料として活用されています。

 今後は、日本及び国際社会にとって、地質学、地球科学の果たす役割は大きく、古文書などの歴史学や社会・政策の学問を除くと、共同研究分野は次のようなものが挙げられます。

1)高レベル放射性廃棄物の地層処分について
 核物理学、岩石学(地質学)、土木工学、岩盤力学、水文学

2)地球温暖化のメカニズム究明と今後の対策方針の提唱
 気象学、古環境(地質学)、生物学、魚類・漁業・水産学

3)巨大津波の歴史、および水理状況とメカニズムの究明,予知と対策
 津波工学、津波堆積物研究、港湾・漁港・海岸保全工学

4)巨大火山噴火の観測と噴火予測
 火山学、地球物理学、火山地質学(岩石学)


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