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構造物の点検と補修


コンクリートの点検・調査と診断
2014.6.22
 コンクリート構造物の点検・調査は、主に近接目視点検によって行い、損傷状態を壁面の展開図に表現します。損傷は変状とも呼ばれ、ひび割れ、はく離、はく落、ジャンカ、鉄筋のさび(発錆)、白華(有離石灰すなわち炭酸カルシウムなど)をさします。強度を調べるにはシュミットハンマーによる非破壊検査とコア抜きを行ってコアの圧縮試験を行う方法があります。塩分や中性化はコアがあれば試験・分析可能です。

 点検結果は、損傷・変状図(ひび割れ、はく離・はく落、漏水、白華、設備損傷箇所を図示)、近接目視点検時の状況写真からなる点検票(点検調書)にまとめ、国等の上位管理者への報告や次回の点検や補修事業の基礎資料に用いられます。


関門海峡大橋(グレーチング床板といわれる)

鋼橋ではPC床板の組み合わせも多い


コンクリート構造物の補修・補強
2021.6.12
 コンクリート構造物の広義の補修は、劣化損傷部の手あてとしての補修と力学的変状に対する補強とに区分されます。
 補修にはひび割れ注入、表面改質材塗布工(中性化やアルカリ骨材反応対策)、断面修復工(無収縮セメントモルタル)、はく落防止工(高強度材質のグリッドネット)などがあります。
 補強は具体的な変状の発生機構(外力)を明らかにした上で、設計計算を要する各種の工法、すなわち面的材料の圧着(炭素繊維工など)や鋼板接着工法、アンカー工、外ケーブル(橋梁)等を施します。


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