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ペシマム効果

ペシマム効果(有害骨材含有率)
 アルカリシリカ反応には、骨材が多様な岩石種から成る場合(川
砂利、陸砂利)に反応性シリカ鉱物を含む岩石の混入率が問題とな
る。この場合、この含有率に関して最悪の反応を示す比率があると
されている。
 安山岩・流紋岩などの火山岩のシリカ鉱物が反応したアルカリ骨
材反応の場合、一般に反応性骨材が100%の場合より、30%程度(無
害骨材70%)の方が膨張性が顕著(ペシマム効果)である事が知ら
れている。
 ペシマム効果の理論的解明はまだ途上にあると言える。


1)【反応性骨材量と空隙水のアルカリ濃度の関係】反応性骨材(鉱
物)がある仕切り値(B)より多いと反応性鉱物の単位表面積(A
sili)当たりのアルカリ量(Calk)が減少するため、ASR膨張に寄
与するためのシリカ鉱物をゲル化させる(*)に必要なアルカリ量が
不足するため、ASR反応生成物の生成およびASR膨張(実コンクリー
ト、モルタルバー試験、コンクリートプリズム試験)が抑制され
る。
・Calk/Asili<B
・*シリカ表面のシロキサン基-Si-O-Si-の切断

2)【非反応性骨材のアルカリ固定量】火山岩骨材と堆積岩骨材のア
ルカリ固定量が異なるため、反応性骨材と非反応性骨材の比率が変
わると空隙のアルカリ濃度の変化の度合いが変化する。この現象は
モルタルバーの試験結果とコンクリートプリズムの試験結果が異な
ると言われる要因かも知れない。

ペシマム効果機構の事例研究
2018.1.15





 反応性安山岩と無害玄武岩の混合砂によるモルタルバー試験(等価Na1.20%)の結果グラフ。モルタルバー試験では、40℃、95%以上の養生箱で3か月で膨張率0.05%、6か月で0.1%以上で有害と判定される。当安山岩は100%砂で、6か月膨張率が0.13%で有害に判定される。
 一方、当安山岩30%+無害骨材70%のペシマム混合比の砂で同膨張率が0.43%に達し、これは当安山岩100%砂の3.3倍にあたることが分かる。


 
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